140字以上

140字には収まりきらないこの気持ち。

一生守ってくれるお守りの話

日光に行ったとき、「一生守ってくれるお守り」なるものが神社で売っていた。

 

通常1年が有効期限とされているお守りが、一生有効だと?!なんやてー?!と私は思い 購入した。

しかも干支ごとに種類があり、違う仏像の金ピカなのが入っていて、これは…守ってくれそう…!神々しい…!と大はしゃぎだった。

 

しかしだんだん邪な雰囲気になってきて、「ていうか、お守りなんて安くても600円くらいで、普通は1年だけなのに、これは1000円で一生なんて、コスパ最強じゃない?!」というなんとも罰当たりな会話になってきた。

嗚呼 こんな馬鹿な会話をしている私ですが、どうかお守りくださいという気持ちだった。

 

帰ってからも、浮かれポンチでお守りを眺めていた。

しかし 私は はたと思った。

「1年」と言われれば、それは間違いなく1年という共通認識だが、「一生」はいつ終わるか分からないものだよな…?と。

要するに 私がこれを買った次の日に死んだとしても、それは「一生」ということになるわけである。

これに気づいて私は 震え上がった。

 

「1年」という契約期間がはっきりしていれば、1年きっかり守ってくれるかもしれないが、

「一生」は曖昧なので、例えすぐ死んだとしても、「いや〜、「一生」守ったんですけどね〜。寿命だったんじゃないですか?仕方ないですよ。」みたいなことがあるかもしれない…!

タダだったり値段が安いというのは、その分 労力や苦労が伴う可能性を秘めている。これは 前回同様、人間社会の常識である。

 

最近の日本のニュースでは、値段を安くしたが故に起こる事件も数多く見られる。頭のかたい私は、その辺のことを走馬灯のように思い出していた。

 

親には考えすぎだと言われた。

私も疲れるので考えるのをやめた。

 

この話をあまり色々なところでして、お守りがヘソを曲げて、本当に守ってくれなくなると嫌なので、この話はもうあまりしないようにしようと思う。

しかし 1年契約のお守りは、また来年も買うかもしれない。