140字以上

140字には収まりきらないこの気持ち。

地面で寝たい。

私の人生前半の18年間、寝る時はもっぱら敷布団であった。実家は部屋が畳だらけなので、わざわざベッドを置くのもおかしいから、順当な成り行きなのだが、思春期の頃などは特に、ベッド等西洋式に憧れるものである。この気持ち、お分かりいただけるだろうか。

お分かりいただけなくても話を続けよう。

ついに1人暮らしを機に、憧れのベッドを購入、今も使い続けている。

 

妹は小学生くらいの時、ベッドで寝ているという同級生に、「え?!?!地面で寝てるの?!?!」という嫌味を言われた、とキレ気味に帰ってきたことがある。その時私は「そういう奴には、え?!?!空中で寝てるの?!?!って言え」と言った。しかし、やはり地面で寝てばかりいると、空中でも寝てみたい。

 

しかし 実際にやってみたら、私には地面睡眠が良いことが分かった。

少しベッドの悪口を書かせてもらう。

まず すごく場所を取る。マットがめっちゃ重くて、手入れのために立て掛けたいのに ままならない。下に埃がたまる。掛け布団がずり落ちる。ずり落ちたら、高さがあるので、引きずり戻さないと掛けられない。身体が落っこちる危険がある。

ざっとこんなところだ。世の空中睡眠家は、どうやって快適に寝ているのだろう。

 

敷布団は落っこちるという概念がないので、スペースさえ許せば 掛け布団と共に、どこまででもゆける。畳める。しまえる。場所を取らない。

 

敷布団は優秀だなあという思いと同時に、浮ついた心でベッドに移行したりしない人も、優秀だなあと思った。でもずっと敷布団だと、1度はベッドに憧れるものだと思う。

 

厚みがあって、3段階に折れる敷布団がほしい。しかし最近、自室からの粗大ゴミの運搬が大変だったことは、記憶に新しい。ベッドをゴミに出すとなると、またしても助太刀必須だ。家族からのブーイングが怖くて、未だに空中で寝ている私だが、3段階折り敷布団への野望が消えることは、当分ないだろう。